不動護摩

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お護摩の覚悟

護摩とはサンスクリット語の homa の音写です。インドのバラモン教の火天 Agni を本尊としての火の儀式が密教に取り入れられて昇華発展してきたものです。多くは不動明王を本尊として招き、炉の上に護摩木や乳木を積んで燃やし、願主のいろいろな願いを叶えるように、導師は火生三昧に入って一心に祈ります。

初めて出会ったお不動さまのお寺のご住職から、聞いた話ですが、「護摩を焚いている最中に、急に眠気が来て意識が朦朧となった。このままだと、自分は倒れて燃え盛る炉の口に頭を突っ込んで死んでしますかも知れない。そんなみっともない姿を見せたくないと思いながら一生懸命我慢して我慢して修法していたが、とうとう我慢できなくなって、ええい!死んだっていいと覚悟を決めたとたん、眼がさめて、最後までつとめることができた。」と話されました
私が僧侶となって、初めてお護摩を焚いた時、この話を思い出して、お護摩は、死を覚悟してまで、人々の願いが叶えられるように、修法しなければならないと、心に誓ったものです。