皆さま、明けましておめでとうございます。
新年のことばとして、施しについて、書かせていただきます。
施しとは、仏教で教えるところの六波羅蜜の一つ、布施行のことを言います。
なぜ布施行が必要なのでしょうか。
普段私達は得ることをばかりに心を奪われていますが、欲望は満たされても満たされても止むことはありません。
欲望に執れていくと、人を傷つけても自分の欲望を満たそうとする鬼のような心になっていきます。
鬼の心にならないように抑える修行が布施行です。
布施には、財施、法施、無畏施があります。
皆さんにできる身近な布施を考えてみましょう。
今年はみなさんに次の三つの布施の実践をお勧めいたします。
一、笑顔を施す
二、思いを施す
三、感謝を施す
明るい笑顔は、相手に安心と勇気を与える力となります。
思いは、相手を思いやる優しい心です。信頼と絆を深めることができます。
感謝は、あなたがいるから私がいる。私がいるからあなたがいる、お互いが必要として存在している間柄であることを知ることによって憎しみや、疑いから解き放たれて心を通じ合える力となります。
これらはいずれもお金のかからない自分でできる布施行です。
安心を与え、相互理解を深め、対立をなくすることができる無畏施の行です。
この行をあなたの家族へ、あなたの友人へ、あなたの同僚に施しましょう。